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どこにもない国/現代アメリカ幻想小説集

(編訳)柴田元幸  

どこにもない国/現代アメリカ幻想小説集
判型 四六判
ページ 311ページ
価格 2,200円(税別)
ISBN 978-4-7754-0116-3
略号
発売日 2006年6月15日

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解説

現代米文学の名訳で知られる訳者が、過去20年位の間に書かれた幻想小説の中から9作品を厳選した小説集。ニューヨーク州にあるトラクター博物館を訪れた農業史家ミルナーの身に世にも不運なる怪事件が降りかかるベイカーの「下層土」など秀逸な作品が揃う。

目次

地下堂の査察  エリック・マコーマック
""Do You Love Me?""  ピーター・ケアリー
どこへ行くの、どこ行ってたの?  ジョイス・キャロル・オーツ
失われた物語たちの墓  ウィリアム・T・ヴォルマン
見えないショッピング・モール  ケン・カルファス
魔法  レベッカ・ブラウン
雪人間  スティーヴン・ミルハウザー
下層土  ニコルソン・ベイカー
ザ・ホルトラク  ケリー・リンク

掲載情報

■ 「英語年鑑」2008年版に掲載されました

現実にはない世界を描いた短編を集めているが、柴田氏独自の嗜好による選択と構成が楽しい。(上岡伸雄=学習院大学教授)

■ 「Oggi」2006年10月号に掲載されました

~現代アメリカ文学の翻訳家として知られる柴田元幸氏が、レベッカ・ブラウンやニコルソン・ベイカーなど、9人の作家たちによる、第一級の幻想小説9編を訳し、一冊にまとめた絶妙なアンソロジー。~同書評より

■ 「マリ・クレール」2006年10月号に掲載されました

~この本には翻訳者の柴田元幸さんが選んで訳した九篇の小説が収められているのだけれど、どちらかといえば、できればこういう所には住みたくないなあ、というアンチ・ユートピアが多い。(中略)しかし、朝、目覚めたら一面真っ白な銀世界で、友だちと雪合戦をしたり、といった何のへんてつもない日常が、誰かのつくった精巧な雪だるまをきっかけに、様々な雪の彫刻が現れて、まるで「雪のアラベスク」といいたいような世界に変貌を遂げるさまを描いた「雪人間」には猛烈に心が動かされた。~同書評より(服部 滋=編集者)

■ 「ヴァンテーヌ」2006年9月号に掲載されました

~『Do You Love Me?』は、ニュースで音も立てずに街中のビルや人間が消える現象が伝えられる日々に、突如、目の前で新聞を読む父が消え始めるという話。ほか、マルコ・ポーロが語る悪夢の重さを量る秤や、パック入りの時間が買えるといった不思議なショッピングモールの話など、今自分がどこにいるのか、いつなのかを忘れてしまいそうな、シュールで幻想的な9話を収録。大人のためのベッドタイム・ストーリー。~同書評より

■ 「ミステリマガジン」2006年9月号に掲載されました

~ミステリの切り口でとらえるなら、人間のあやうい関係性を不条理な世界を背景にすることで描いたピーター・ケアリー「"Do You Love Me?"」、軽薄なナンパ行為がしだいに異様な雰囲気を帯びていくジョイス・キャロル・オーツ「どこへ行くの、どこ行ってたの?」あたりが印象的だ。ジャガイモ(!)が襲撃してくるなんてへんてこなモンスター・ホラー、ニコルソン・ベイカー「下層土」などのアクセントも効いていて、濃厚な短篇の連打が胃もたれを起こすことはない。~同書評より (小池啓介)

■ 「プレイボーイ」2006年9月号に掲載されました

~九つの短編に共通項はないに等しい。もちろん表題の『どこにもない国』という括りは、最高の共通項になっているけれども、この一冊を読み通すという体験はむしろ、「共通項のない“ありえない国々”を次々と走り抜ける、ロード・ノベル」に身を委ねているのに近い。(中略)それらの作家の短編が本来持っているであろう固有のリズム、いわば“路面の感じ”といったものを、確実に訳文に織り込んでいる感じがする。~同書評より (古川日出男=作家)

■ 「エスクァイア」2006年9月号に掲載されました

~どの作品においても現実と非現実、自己と他者との関係は曖昧で、2つの領域の境界は僕たちが思っているよりももっと多孔的かもしれないという気がしてきます。~同書評より (小野正嗣=作家)

■ 「週刊読書人」2006年8月25日に掲載されました

~今や世界のどこにでも行くことができて、何でも自分の目で確かめることができる時代でもなかなか到達できない領域がある。それがわれわれ人間の心の奥底だ。それは、もっとも「近くて遠い」存在である。そこに何とか到達するための最良の手段の一つが「幻想小説」なのだろう。ここにはまさにそんな「ファンタスティック」な作品が収められている。~同書評より(宮脇俊文=成蹊大学教授)

■ 「FIGARO japon」2006年8月号に掲載されました

~タイトルの意味が深い。アメリカで活躍する作家9人の幻想小説を集めて、“どこにもない国”とは。その国はきっと、作家の頭の中にだけあるに違いない。(中略)あるはずのない風景を描き、あるはずのない物語を生み出す。これこそが、創作者の醍醐味だろう。~同書評より

■ 「毎日新聞」2006年7月23日朝刊に掲載されました

~夏の一泊旅行、何か良い読み物でもないかなと思って手にした短篇集だが、とても面白い。「現代アメリカ幻想小説集」と銘打たれていて、なかにはちょっと怖いものもある。というより、ほんとうはすべて怖いお話なのかもしれない。~同書評より (三浦雅士=文芸評論家)

■ 「読売ウィークリー」2006年7月16日に掲載されました

~有名どころ(スティーヴン・ミルハウザー、ニコルソン・ベイカー等)の秀逸な作品だけでなく、日本ではあまり知られていない作家(ケリー・リンク、ケン・カルファス等)の奇妙な物語も多数収録していて、本書で初めて体験し、ごく僅かだが刊行されている彼等の他の翻訳書を探す楽しみが、その後で用意されている。装丁もクールで、手に持った感じが素晴らしい。近くの本屋で実際に感触を確かめてほしいと思う。~同書評より (近藤郁央=丸善丸の内本店 文芸書担当)

■ 「Tokyo Headline」2006年6月26日~7月2日vol.261に掲載されました

~現代アメリカ文学の編・訳といえば真っ先に名前が上がる存在である柴田元幸のセレクトによる短編小説アンソロジー。“現代アメリカ幻想小説集”とうたわれている本書は過去20年ほどの間にアメリカで書かれた幻想小説の中から厳選された9作品を収納。奇怪だけれど妙に切ない気分にさせられる作品ばかり。~同書評より (近藤郁央=丸善丸の内本店 文芸書担当)

著者紹介
  • 柴田元幸

    1954年、東京都大田区生まれ。米文学者、翻訳家。1992年『生半可な學者』で講談社エッセイ賞、2005年『アメリカン・ナルシス』でサントリー学芸賞、2010年、トマス・ピンチョン『メイスン&ディクスン』で日本翻訳文化賞受賞。2017年、早稲田大学坪内逍遙大賞受賞。文芸誌『MONKEY』(2013年創刊)責任編集。

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